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フィンガースイッチ考察 #2

まえがきともくじ

注意:#1は読まなくて大丈夫です。時間かかるだけで内容がないので。

 さて、フィンガースイッチ考察#2ということで、前回よりもちょっと理論っぽくなります。前回は書き連ねただけだったし、樹形図だけじゃダメって学校で習ったでしょ!と言われかねなかったので、今回はガッツリ集合と論理を使って理解を深めましょう。

ちなみに、軌道分析表記法はそこまで出てこないので、理解していなくても問題はありません。(実践で結構出てくるわ…ごめん…)

 

追記(9/3):一部誤りを修正しました。公理をひとつ追加し、公理1~3に対する説明を加えました。

 

 

あらすじ

(この記事を最後まで理解できると、以下の文章の意味がわかるようになります。)

A:オカンがな、34-25みたいに軸移動する技の名前を忘れたらしくてね。

B:おー、イースソニックやないかい(…?)。その複雑な感じの軸移動はイーソニちゃうん?

A:でもオカンが言うには、計算したら、
    C_{1} : \left(a_{正}-b_{負}\right)\left(a_{負}-b_{正}\right)= \left(4-2\right)\left(3-5\right) \lt 0
になるって言うんやな。

B:ほな、イーソニちゃうかぁ。イーソニはこの値が正にならなあかんもんね。

A:でオカンが言うには、もう一個計算したら、
    C_{2'} : \left(a_{正}-b_{正}\right)\left(a_{負}-b_{負}\right) = \left(4-5\right)\left(3-2\right) \neq 0
になるって言うんやな。

B:ほな、ソニックでもないかぁ。ソニックはこの値がちょうど0にならなあかんのよ。

A:でオカンが言うには、もう一個計算したら、
    C_{3} : \left(a_{正}-b_{正}\right)\left(a_{負}-b_{負}\right) = \left(4-5\right)\left(3-2\right) \lt 0
になるって言うんやな。

B:ほな、フラッシュソニックやないかい!この値が負になるのはフラソニしかないねん。

A:んでオトンが言うにはな、フェイクトソニックやないか?って言うねん。

B:…いや絶対ちゃうやろ。

 

位遷(Fingerswitch)

 まず、ご存知の方も多いと思いますが、この記事では以下の用語を用います。

・フィンガースイッチ(位遷)…ペンを空間に固定させた状態で、ある軸位から別の軸位へペンを移すこと。

一応フィンガースイッチが標準の名称なのですが、名称がとても長いため、本記事では位遷という単語を用います。(フィンガースイッチと位遷は全く同じ意味です。)

 

 また、前提条件の追加として、今回は全編を通して、2指状態(つまり挟指が2本あるような状態)でかつフィンガークロスではない状態を考えていきます。

その2本にそれぞれ、u側挟指(尺側挟指)とr側挟指(橈側挟指)と名前をつけます。通常では、小指側に近い方がu側、親指側に近い方がr側になります。

さらに今回は位遷(フィンガースイッチ)を考えるため、位遷前の軸位におけるu側/r側挟指と位遷後の軸位におけるu側/r側挟指、合計で4種類の挟指が登場することになります。これらをいちいちこう呼ぶのは面倒なので、新たに以下のような定数を定めます。

   位遷前の軸位におけるu側挟指の指軸数を  a_{正}
   位遷前の軸位におけるr側挟指の指軸数を  a_{負}
   位遷後の軸位におけるu側挟指の指軸数を  b_{正}
   位遷後の軸位におけるr側挟指の指軸数を  b_{負}

それと同時に、その性質により以下の2つの公理を定めます。

   公理1. 定数  a_{正},a_{負},b_{正},b_{負} は全て1以上5以下の自然数である。
   公理2.  \left(a_{正}-b_{正}\right)^{2}+\left(a_{負}-b_{負}\right)^{2} \neq 0 が必ず成り立つ。
   公理3.  a_{正} \gt a_{負} \,,\, b_{正} \gt b_{負} が必ず成り立つ。 

公理1は、これらの定数は指軸と対応していることを意味しています。
公理2は、軸位が移動しない状況は考えないということを意味しています。
公理3は、u側挟指がr側挟指より大きい数字を持つということを意味しています。

 

 例として、[ 34 ]だとu側挟指は4軸、r側挟指は3軸になります。
(軌道分析表記法では必ずr側挟指を先に書くので、それで判定してもいいです。)

また[ 34..W/23..E ]という位遷(フィンガースイッチ)があった場合、
    \left(a_{正},a_{負},b_{正},b_{負}\right)=\left(4,3,3,2\right)
のように表せます。きちんと公理1~3を満たしていますね。
なお、この定数は方位と関係なく決まります。[ 34..E/23..W ]でも同じ値を代入することになります。

 

 さて位遷(フィンガースイッチ)は大きく以下の2種類に分類されます。

・平面位遷…位遷前後0.5回転を平面系と決定する位遷。方位が位遷前後で一致しない。
・円錐位遷…位遷前後0.5回転を円錐系と決定する位遷。方位が位遷前後で一致する。

つまり位遷を含むような技で平面位遷を行うと必ず平面系の技になり、逆に平面系の技の位遷は必ず平面位遷であるということになります。

 例として、
45-23スキップパスの位遷は[ 45..W/23..E ]で方位が位遷前後で一致しないので、平面位遷です。
45-23イースソニックの位遷は[ 45..W/23..W ]で方位が位遷前後で一致するので、円錐位遷です。

では、これら2種類についてさらに細かく見ていきましょう。

 

…の前に、新たに整数定数k,lを導入します。

    k = \left(a_{正}-b_{正}\right)\left(a_{負}-b_{負}\right)
    l = \left(a_{正}-b_{負}\right)\left(a_{負}-b_{正}\right)

この定数を用いた等式,不等式で、位遷の分類を行います。では今度こそ見ていきましょう。

 

平面位遷(Planer Fingerswitch)

 前回でも触れましたが、以下のように用語を決めます。

・方位逆転条件…平面位遷を満たすための軸位の条件(必要条件であり十分条件ではない)。

方位逆転条件は前回の記事では"フィンガースイッチを行う際、U側挟指とD側挟指が両方移行する"と説明されていますが、本記事に沿って正確に説明し直すと"位遷前のu側挟指と位遷後のu側挟指が一致しない、かつ、位遷前のr側挟指と位遷後のr側挟指が一致しない"となります。

この方位逆転条件 P_{0} を式で説明すると、以下のようになります。
    P_{0} : k \neq 0

 

 このような平面位遷のうち、パス群、フラッシュパス群、ピボットパス群それぞれで行われるような位遷とその条件をそれぞれパス位遷(その条件 P_{1} )、フラッシュソニック位遷(その条件 P_{2} )、ピボットパス位遷(その条件 P_{3} )と定めます。

 

パス位遷

 パス位遷であるための条件 P_{1} は以下のようになります。
    P_{1} : l \geq 0
    P_{1} : a_{正} \gt a_{負} \geq b_{正} \gt b_{負} \,または\, b_{正} \gt b_{負} \geq a_{正} \gt a_{負}

公理2より、上と下は同値です。

 

フラパス位遷

 フラパス位遷であるための条件 P_{2} は以下のようになります。
    P_{2} : k \lt 0
    P_{2} : a_{正} \gt b_{正} \gt b_{負} \gt  a_{負} \,または\, b_{正} \gt a_{正} \gt a_{負} \gt  b_{負}

公理2より、上と下は同値です。

 

ピボパス位遷

 ピボパス位遷であるための条件 P_{3} は以下のようになります。
    P_{3} : kl \lt 0
    P_{3} : a_{正} \gt b_{正} \gt a_{負} \gt b_{負} \,または\, b_{正} \gt a_{正} \gt b_{負} \gt a_{負}

公理2より、上と下は同値です。

 

その他

 全てを合わせて考えると、以下が導出されます(多分)

    P_{1} \cap P_{2}=P_{2} \cap P_{3}=P_{3} \cap P_{1}=\varnothing
    P_{0} \cap \overline{P_{1}} \cap \overline{P_{2}} \cap \overline{P_{3}}=\varnothing

前者は「パス位遷、フラパス位遷、ピボパス位遷はどの組み合わせも互いに共通部分を持たない(パス、フラパス、ピボパスは重複しない)」という意味になり、後者は「平面位遷においては、パス位遷、フラパス位遷、ピボパス位遷の3つしかない(平面系でパス、フラパス、ピボパス以外の技は存在しない)」という意味になります。

 

 

円錐位遷(Conical Fingerswitch)

 前回でも触れましたが、以下のように用語を決めます。

・方位維持条件…円錐位遷を満たすための軸位の条件(必要条件であり十分条件ではない)。

方位維持条件は前回の記事では"フィンガースイッチを行う際、U側挟指がD側挟指に移行せず、かつD側挟指がU側狭指に移行しない"と説明されていますが、本記事に沿って正確に説明し直すと"位遷前のu側挟指と位遷後のr側挟指が一致しない、かつ、位遷前のr側挟指と位遷後のu側挟指が一致しない"となります。

この方位維持条件 C_{0} を式で説明すると、以下のようになります。
    C_{0} : l \neq 0

 

 このような円錐位遷のうち、イースソニック群、フラッシュソニック群、ソニック群、ピボットソニック群それぞれで行われるような位遷とその条件をそれぞれイースソニック位遷(その条件 C_{1} )、フラッシュソニック位遷(その条件 C_{2} )、ソニック位遷(その条件 C_{2'} )、ピボットソニック位遷(その条件 C_{3} )と定めます。

 

イーソニ位遷

 イーソニ位遷であるための条件 C_{1} は以下のようになります。
    C_{1} : l \gt 0
    C_{1} : a_{正} \gt a_{負} \gt b_{正} \gt b_{負} \,または\, b_{正} \gt b_{負} \gt a_{正} \gt a_{負}

公理2より、上と下は同値です。

 

フラソニ位遷

 フラソニ位遷であるための条件 C_{2} は以下のようになります。
    C_{2} : k \lt 0
    C_{2} : a_{正} \gt b_{正} \gt b_{負} \gt  a_{負} \,または\, b_{正} \gt a_{正} \gt a_{負} \gt  b_{負}

公理2より、上と下は同値です。

 

ソニック位遷

 ソニック位遷であるための条件 C_{2'} は以下のようになります。
    C_{2'} : k = 0
    C_{2'} : a_{正} = b_{正} \,または\, a_{負} =  b_{負}

公理2より、上と下は同値です。

 

ピボソニ位遷

 ピボソニ位遷であるための条件 C_{3} は以下のようになります。
    C_{3} : kl \lt 0
    C_{3} : a_{正} \gt b_{正} \gt a_{負} \gt b_{負} \,または\, b_{正} \gt a_{正} \gt b_{負} \gt a_{負}

公理2より、上と下は同値です。

 

その他

 全てを合わせて考えると、以下が導出されます(多分)

    C_{1} \cap C_{2}=C_{1} \cap C_{2'}=C_{1} \cap C_{3}=...=C_{2'} \cap C_{3}=\varnothing
    C_{0} \cap \overline{P_{1}} \cap \overline{P_{2}} \cap \overline{P_{2 '}} \cap \overline{P_{3}}=\varnothing

前者は「イーソニ位遷、フラソニ位遷、ソニック位遷、ピボソニ位遷はどの組み合わせも互いに共通部分を持たない(イーソニ、フラソニ、ソニ、ピボソニは重複しない)」という意味になり、後者は「平面位遷においては、イーソニ位遷、フラソニ位遷、ソニック位遷、ピボソニ位遷の4つしかない(平面系でイーソニ、ソニック、フラソニ、ピボソニ以外の技は存在しない)」という意味になります。

 

実践

以上の条件を用いると、技の分類が形式的にできるようになります。

復習(式まとめ)

・整数定数k,kを以下のように定める。
    k = \left(a_{正}-b_{正}\right)\left(a_{負}-b_{負}\right)
    l = \left(a_{正}-b_{負}\right)\left(a_{負}-b_{正}\right)

・平面位遷…位遷前後0.5回転を平面系と決定する位遷。方位が位遷前後で一致しない。
 方位逆転条件は以下の通り。
    P_{0} : k \neq 0

・パス位遷の条件( P_{1} )、フラッシュソニック位遷の条件( P_{2} )、ピボットパス位遷の条件( P_{3} )は以下の通り。
    P_{1} : l \geq 0
    P_{2} : k \lt 0
    P_{3} : kl \lt 0

・円錐位遷…位遷前後0.5回転を円錐系と決定する位遷。方位が位遷前後で一致する。
 方位維持条件は以下の通り。
    C_{0} : l \neq 0

イースソニック位遷の条件( C_{1} )、フラッシュソニック位遷の条件( C_{2} )、ソニック位遷の条件( C_{2'} )、ピボットソニック位遷の条件( C_{3} )は以下の通り。
    C_{1} : l \gt 0
    C_{2} : k \lt 0
    C_{2'} : k = 0
    C_{3} : kl \lt 0

 

具体例

3-パスリバの位遷[ 23..E/34..W ]は、方位が位遷前後で一致しないため平面位遷であり、
    \left(a_{正},a_{負},b_{正},b_{負}\right) = \left(3,2,4,3\right)
    l = \left(3-3\right) \left(2-4\right) = 0 \geq 0
    k = \left(3-4\right) \left(2-3\right) = 1 \nless 0
    kl = 0 \nless 0
これは条件 P_{1} を満たすため、パス位遷である。

 

34スキップパスの位遷[ 45..W/23..E ]は、方位が位遷前後で一致しないため平面位遷であり、
    \left(a_{正},a_{負},b_{正},b_{負}\right)=\left(5,4,3,2\right)
    l = \left(5-2\right)\left(4-3\right)=3 \geq 0
    k = \left(5-3\right) \left(4-2\right) = 4 \nless 0
    kl = 12 \nless 0
これは条件 P_{1} を満たすため、パス位遷である。

 

34-25-34フラッシュパスの1つ目の位遷[ 34..W/25(4-3)..E ]は、方位が位遷前後で一致しないため平面位遷であり、
    \left(a_{正},a_{負},b_{正},b_{負}\right) = \left(4,3,5,2\right)
    l = \left(4-2\right) \left(3-5\right) = -4 \ngeq 0
    k = \left(4-5\right) \left(3-2\right) = -1 \lt 0
    kl = 4 \nless 0
これは条件 P_{2} を満たすため、フラパス位遷である。

34-25-34フラッシュパスの2つ目の位遷[ 25(3-4)..W/34..E ]は、方位が位遷前後で一致しないため平面位遷であり、
    \left(a_{正},a_{負},b_{正},b_{負}\right) = \left(5,2,4,3\right)
    l = \left(5-3\right) \left(2-4\right) = -4 \ngeq 0
    k = \left(5-4\right) \left(2-3\right) = -1 \lt 0
    kl = 4 \nless 0
これは条件 P_{2} を満たすため、フラパス位遷である。

 

35-24Beigeパスの位遷[ 35(4-)..E/24(3-)..W ]は、方位が位遷前後で一致しないため平面位遷であり、
    \left(a_{正},a_{負},b_{正},b_{負}\right) = \left(5,3,4,2\right)
    l = \left(5-2\right) \left(3-4\right) = -3 \ngeq 0
    k = \left(5-4\right) \left(3-2\right) = 1 \ nless 0
    kl = -3 \lt 0
これは条件 P_{3} を満たすため、ピボパス位遷である。

 

45-23イースソニックの位遷[ 45..W/23..W ]は、方位が位遷前後で一致するため円錐位遷であり、
    \left(a_{正},a_{負},b_{正},b_{負}\right) = \left(5,4,3,2\right)
    l = \left(5-2\right) \left(4-3\right) = 3 \geq 0
    k = \left(5-3\right) \left(4-2\right) = 4 \nless 0
    kl = 12 \nless 0
これは条件 C_{1} を満たすため、パス位遷である。

 

34-25-34フラッシュソニックの1つ目の位遷[ 34..E/25(3-4)..E ]は、方位が位遷前後で一致するため円錐位遷であり、
    \left(a_{正},a_{負},b_{正},b_{負}\right) = \left(4,3,5,2\right)
    l = \left(4-2\right) \left(3-5\right) = -4 \ngeq 0
    k = \left(4-5\right) \left(3-2\right) = -1 \lt 0
    kl = 4 \nless 0
これは条件 C_{2} を満たすため、フラソニ位遷である。

34-25-34フラッシュパスの2つ目の位遷[ 25(3-4)..W/34..E ]は、方位が位遷前後で一致しないため平面位遷であり、
    \left(a_{正},a_{負},b_{正},b_{負}\right) = \left(5,2,4,3\right)
    l = \left(5-3\right) \left(2-4\right) = -4 \ngeq 0
    k = \left(5-4\right) \left(2-3\right) = -1 \lt 0
    kl = 4 \nless 0
これは条件 P_{2} を満たすため、フラパス位遷である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軌道分析表記法についてのあまりに雑なまとめ

目次

 

全体で用いる記号

[ ] (ブラケット):地の文と表記法を区別するため、表記法の外側に書く。
/ (スラッシュ):項同士を区切るために、それぞれの間に書く。
. (ピリオド):軸位表記と軌道表記と始終表記を区切るために、それぞれの間に書く。

 <メモ>

スラッシュはフィンガースイッチするタイミングと捉えても良い(?)

[ 23.q-.SW ] (軸位23、軌道q上で-方向に、方位Sから方位Wまで回転)では
[ 23 ]が軸位表記、[ q- ]が軌道表記、[ SW ]が始終表記
となる。それぞれの間にはピリオドを打ち、それぞれの順番が前後することはない。

なお、こんな書き方もある
[ 23..W ] (軸位23、方位Wの状態(回転は考えない))

[ 34.q-.SW/23.q-.ES ]はパスの表記であるが、これのフィンガースイッチだけを取り出して表記したい場合[ 34..W/23..E ](軸位34方位Wから軸位23方位Eまでフィンガースイッチする)と書くことができる。

 

軸位表記部で用いる指軸

1:母指
2:示指
3:中指
4:環指
5:小指

 

軸位表記部で用いる記号

() (パーレン):挟指と内余指を区別するため、内余指表記の外側に書く。
- (ハイフン):背側内余指と掌側内余指を区別するために、それらの間に書く。

<メモ>

例として、 [ 24(-3) ]はソニックで現れ、[ 24(3-) ]はシメソニで現れる。

ハイフンの前が背側内余指、ハイフンの前が掌側内余指となる。
例として、[ 25(3-4) ]はフラソニで現れ、[ 25(4-3) ]はシメフラソニで現れる。

 

軌道表記部で用いる軌道の種類

q (quadrant):傾斜接軌道。基本的な軌道。
h (horizontal):水平接軌道。ウィンドミル系、マルチプル・スピン系で見られる軌道。

<メモ>

qの範囲は結構広い。パス系(パス,フラパス,ピボパス)、ソニック系(ソニック,イーソニ,フラソニ,ピボソニ)、フリード系(バクアラ,ガンマン)が含まれる。ちなみにノーマルはガンマンとして扱っている。

 

軌道表記部で用いる方向の種類

+:チャージリバと同じ方向(掌側から見て反時計回り)
-:チャージと同じ方向(掌側から見て時計回り)

<メモ>

右手は右手系、つまり右ねじの法則に従う。z軸は背側から掌側に向かう向きが正方向なので、回転が

 

始終表記部で用いる方位

E:右手では掌側の筆端が東(y軸負方向)を指すようなペンの向き。
W:右手では掌側の筆端が西(y軸正方向)を指すようなペンの向き。
S:右手では掌側の筆端が南(x軸負方向)を指すようなペンの向き。
N:右手では掌側の筆端が北(x軸正方向)を指すようなペンの向き。

<メモ>

軌道qではE,Wでのみフィンガースイッチが可能。

 

 

 

 

220831_Blog (全日ペ選大会&after交流会のオフレポ)

まえがきともくじ

こんばんは。AiMoです。

この二日間が本当に楽しかったので、言語化するしかない。

 

 

 

1日目・8/27(土)
全日本ペン回し選手権大会

 

朝4:20に起床

なお当日は2:00まで大会用FS(約30秒×6本)の構成を練っていた上に、そのせいで頭が冴えに冴えていたため、睡眠として意識がなかったのは1時間…あったかどうか怪しいくらい。まあでも事前に寝溜めしておいてよかったよ。

それにしても、本当に危機感がないと何もできないやつだな私。もう少し計画性を持とうね。

 

 

家を出発し、電車&新幹線で渋谷まで

遠出するのは最近結構多くなってきたので、まあまあ慣れてきた。なんなら普通に楽しめてた。

車内では基本的に席に座れたので、朝まで粘って撮影した動画を見てオーダーを覚えつつ、仮眠もとりつつと言った感じだった。

 

 

渋谷到着

到着が早すぎた気もするが、まあ遅刻とかいう最悪の事態を回避するためにはやむを得ないはず…。それにしても東京は何もわからないし、どこで時間を潰そうかな…とりあえずゆるくオタク活動できそうな場所でもあれば…

…とか思ってたら、原神のイベント(リアルワープポイントが設置される)がちょうど渋谷で、ちょうど8/27(金)から開始だった。イベント自体は公式情報番組とかで知っていたものの、その場所や日時までは知らなかったもんだから、検索して引っかかった時は度肝を抜いたよ。あまりにぴったりが過ぎる。

 

 

イベント開始

私は本戦出場者なので、少し早めの会場入り。

人生初めての控室にちょっとテンション上がったり、憧れのスピナーさんがたくさんいてテンション上がったりしてた。お話とかもしたはずだけど、内容全然覚えてない。

あと、この時すでに足の筋肉が痛かった。緊張のしすぎでずっと筋肉が引きつってたのかも。

(Menowa *さんのグラサンなんだったんだ…。)

 

 

OP映像

かっこよかった。

でも私の深夜テンションで打ったツイート文が使われててとても恥ずかしかった。(で、しかも負けてんだよ)

 

 

私の1回戦目(vs kAttsさん)

…と言っても1回戦敗退なんで、次はないんですけど。

ちなみに緊張しまくってて観客の様子とか全然覚えてない。なんなら審査結果すら覚えてない。直前深呼吸しまくったのに、結局ペンを落としまくったことだけは覚えてる。緊張のせいか練習不足のせいか寝不足のせいか…。

やっぱり余裕感って大事だよな。実際に余裕があるかどうかは別として、観客が盛り上がるためには余裕あるそぶりをしないとうまくいかなそうにと感じた。まずはペンを落とさない練習から始めないと。

次があるかどうかわからないけど、機会があったら勝ちたいね。

 

 

他の試合

ponkotuさん vs ハルケロさんが見ててめっちゃ楽しかった。エンターテイナーすぎる。

あとNkさん場Nkうき持っていくのうますぎ。決勝戦全然落とさなくてビビってた。動きが大きい技というわけじゃないのに、繊細かつ的確な技運びでkAttsさんを圧倒していき、文句なしで優勝、おめでとうございます。

みなさん自分の持ち味出せててすごかった。普段通りじゃないことしたの私だけ?なんか辛くなってきた、慣れないことはするもんじゃない。

 

 

Kayさんのエンディングアクト

生で見たの初めてだったけど、さすがのプロだ…ノードロップ演技凄すぎる。めちゃくちゃ申し訳ないこと言うと、正直こんなに感動するとは思ってなかった…すみません。初心を思い出させてくれたし、夢を与える演技って感じでかっこよかった。

 

 

大会終了してお疲れ様会

正直、緊張の糸が切れて疲れがどっときたので、会話内容とか全然覚えてない。でも料理美味しかった。

 

 

宿

1階は熱帯雨林、2階はツンドラ、どう考えてもエアコンの数に偏りがある歪んだ宿に宿泊、でもそれ以外は普通にいい宿だった。

技をリレー形式で決めていくことでFSを作り、それのシンクロ動画を撮影するとかいう地獄の企画をやって、JapEn出演者、大会参加者ひしめくメンバーだったのにもかかわらず大苦戦。難易度上げすぎです先生。

ちなみに、救済措置としてミスった人を〆前で待機するとかいう斬新なルールがあったため、難航はしたものの最終的に勝利しました。二度とやらないぞ。

 

 

2日目・8/28(日)
選手権大会after交流会

 

起床し、10時すぎに宿を出発

意外と快適な目覚め。若干のトラブルがあったが、そんなに語ることはなし。ありがとう、さらばだ宿。

 

 

ラーメン屋さん

(東京のラーメンって野菜多くて麺が太いの?なんもわからん。でも美味しかった。)

 

 

交流会会場到着

結構会場広かった。いうてコミュ障な私は全然会話の輪には入れないわけだが、私に話しかけてくれた方々ありがとうございました。

 

 

ペン回し面談

このシステム…対多人数消極的型コミュ障の私にはとてもうってつけのコーナー。講師役だったのだが自分の考え話すだけだし楽なもんだな…と結構気楽に構えていた。

ただ、普通に他の講師さんの面談を受けにいきたかったので、そこだけちょっと辛かったな。でも仕方ないね。

 

ちょびっと言語化難しい所を長々と話しちゃって、そこは全体的に申し訳ないなと思った。もっとスラスラまとめて話す練習しないと…。

お話しに来てくださった方、さらに投げ銭や投げペンしてくださった方、ありがとうございます…。

 

あとモナチョさんが隣に座っていて普通に驚いてキョドってしまった。もっと話したかったけど面談があったのもあり、タイミングを合わせ損ねて全然お話しできなかった…。

 

 

大会after交流会afterお疲れ様会(?)

投げペンで頂いたvpを回して楽しんでた。案の定何話したかは覚えていない。

ポテトってなんでこんな美味いんだろうね。

 

 

解散し、帰宅

楽しかった。

 

 

あとがき

正直もっと書きたいことあったはずなんだけど、覚えてないので残念ながら記憶の彼方に流すことにします。思い出したら書き足すか。

それでは。

220821_Blog (お気持ち表明 ペン回しデメリット編)

まえがき

ペン回し歴9年がペン回しのデメリットを書く - りむゆる速報

読みました。もっとこんな風に意見言ってけ。周りを恐れていて何が発言できる。

 

まあでもそれとは関係なく、私目線での感想を辛辣に書くよ。(辛辣だが誹謗中傷ではないと思う。)

特定の個人じゃなくて、こういう主張をする不特定多数に対してだから、該当する人は心して最後まで読むように。これはあなたたちを救うために書いた文章なんだ。どうせ届かないだろうけど、一応言ったからな。

あとこの私の記事読んで、この方の記事とかをそのまま叩くやつは、まじで何も考えてなさそう、自分の意見とかないんだろうな。やめてくれよ?

もし私に対する反論があるならDMなりなんなりでどうぞ。容赦してない私には容赦は要らない。Twitter:@OnE_AiMo

 

 

 

もくじ

 

 

 

デメリット

ガチのやつ。ペン回しならでは。ペン回しやめると、こいつらは追ってきません。

 

・騒音、破損

ペン落とすと、うるさいし、机や床に傷はつく。

 

・集中力

片手間でできちゃうので、勉強に集中できなくなったりする…ってタイプの趣味の中でもトップクラスに効力があると思う。

 

・マネタイズ

どれだけ上手くなろうと金にはならない(99.8%)。まあ趣味だから当然といえば当然だけど、他の趣味ならワンチャンくらいはあったりするからな。

 

 

 

デメリット(…?)

ここらへんの項目は、ペン回しのせいか?という感じ。ペン回しやめても何も解決しない気がするので、あなたは吟味するように。

 

・経済

 

1.ペン回しにかかる費用

ペン:3000円×6本

2.撮影にかかる費用

スマホ撮影アプリFiLMiC Pro:2000円
机(ニトリ ローテーブル):7000円
その他器具(照明,スマホ固定など):3000円

合計30000円

 

私の9年間の出費。これでJapEnに出たし、”しっかり活動”してると思う。

スピナーがなぜか当然のように改造ペンコレクターと兼任しがちなだけで、全員がコレクターってわけでもなし。今の時代はパソコンすら不要

ちなみに私のJapEn撮影では、大学用ノーパソ(15万)はただのインテリアなので、無くても特に問題ない。

 

私は安上がりな趣味だと思うけどな。どうなんだろうね。

 

 

・青春

ペン回ししてなくても、こない青春はこない。ペン回しとの因果関係なし。

 

・人間関係

ペン回ししてなくても、リテラシーなけりゃ嫌われる。ペン回しとの因果関係なし。

 

・人格、健康

ペン回ししてなくても、机に座りすぎて身体がどうのとか、うまくいかなくて台パンしてるとかよくある話でしょ。ペン回しとの因果関係なし…全くなしとまではいかないか。

確かにペン回しで健康害してる人もたまにいるね。人格はともかく、健康は少し気をつけたほうがいいかもしれない。

 

そもそも、連続撮影6時間以上とか背伸びしすぎだと思う。こまめに休憩いれるか、それでも無理なら自分にあった難易度の構成組み直したほうがいい。自分に対してのメンタル/フィジカル的な管理能力がなさすぎる。我々赤ちゃんに42.195kmは無理だ。死ぬど。

 

 

 

界隈の汚い部分

みんながいつもいつも嘆いてることがまとまってたので、私の意見全部書いちゃいます。

 

著作権侵害
・ペン/部品盗難
・誹謗中傷
・セクハラ

 

言いたいことはわかる。私も著作権侵害してた、ごめんなさい

 

でもこれやるのってペン回しやってるからじゃないでしょ。

ペン回しに汚染されたことでこうなってるんじゃなくて、こういうことする奴がペン回し界に顔出してるだけだ。だから逆で、歴が浅い時にこの過ちを犯しやすいんじゃないのか。知識がない人間は先のことを想像できずに迷惑をかけてしまうんだから。
長くやってれば、こういう話は何回も耳にするし、それで気をつけられないならもうペン回し以前の問題かもしれない。

 

なんにせよ、私たちはこういう誤った言動を許すべきじゃない。

でも君らはそれをペン回しのデメリットだって、つまりこの界隈のせいだって主張するのか?違うでしょ、私が、君らが、犯した過ちでしょ。
「ペン回し界隈に入ってなかったらこんなことしなかった」って言うんじゃなくて、「私がやりました、ごめんなさい」って言わなきゃいけないんじゃないのか。

 

 

・実力至上主義

よく聞くんだよね「ウマコテの意見は絶対」だとかなんとか。

こんな現場見たことないんだけど(ペン回し下手な時から今までずっと、多分これからも)、なんでこんなこと噂されてるのか最近わかってきたよ。

え?もしかするとこれもそろそろ「ウマコテの意見」になっちゃうのか?忖度で私の意見は賛同を得ているってことなのか…?それは悲しいな…。私はまだウマコテではなく忖度もされてないと信じてるよ。

 

さて、なんでウマコテがペン回しうまいんだと思う?

 

それは客観的に自分を見る能力が高いからだろう。いろんな場所で情報を集めて、ペン回しについていろいろ考えて、理想の実現のために練習し実行する。
そんな人たちが「ペン回しうまいだけ」なんて、そんなわけないと思わない?どれだけ自分の欠点から目を背けずに頑張ってきたと思う?

もちろんウマコテだって必ずしも的確なことを発言できるわけではないし、ウマコテだから意見は正しいなんて馬鹿げた因果関係を肯定するつもりはない。そこにあるのは「客観的に自分を分析できる⇒ペン回しがうまい」「客観的に自分を分析できる⇒意見が的確」という二つの因果関係によって起きる、ただの相関だ。

 

「ウマコテの意見は絶対」って悲しむ人、「私はウマコテより正しい意見を述べているのに、なぜウマコテの意見の方が支持されるんだ」とか思ってるのかな?それ、単にあなたの意見が的を射てないだけだと思うよ。まあTwitterのイイねが有名なほうが伸びやすいっていうならまだしも、なぜバッシングまで受けてしまうんだっていうなら、それは他の人が見た時に首を傾げるような内容が書かれてるからだとしか思えないな。

 

あと、アンチは無視しろ。とりあえず否定したいだけのアンチと、きちんと自分の中から意見を取り出してあなたと対話しようとしている人を同じだと思ってたら、君ら含め全員不幸になるぞ。

 

 

・炎上

ちょっと間違ったこと言ったかもしれない…くらいで、みんなから袋叩きにされるのは正直かわいそうだな。でもここだってネットなんだから、それくらい覚悟したほうがいいかもね。君にも発言権があるんだから私にも他の人間にも発言権がある。良いか悪いかはさておき、ペン回し界隈の外でも、ネット世界は同じルールで回っている。

多分それが変わることはないと思う。

 

まあ叩いてるやつの大半は「from自分to火元」という1本の矢印しか見えてないんだろうな。実際、火元目線だと何十本っていう矢印に刺されてるっていうのに、それを理解できずに他人と一緒のことを言っちゃう。

 

まあ今回の私もこういう奴なのかもしれないんだけどね。ごめんなさい。

そういうつもりはないんだってみんなそういうけど、それが免罪符になるとは思わないし、そろそろやめる。

 

 

AiMoの解釈単語帳

 

まえがきともくじ

私がよく理論の話で用いる用語を集めて、その解釈を簡単に解説したものになります。あくまでも解釈なので、一般的な意味でなかったり、私が作り出した用語が含まれたりします。

今のところ他人に理解させる気はありません(がTwitter@OnE_AiMoに質問していただければ詳しく説明します)。まだまだ説明を追加する必要があります。

?がついたものは名称が不確定なものです。後々変更される可能性が比較的高いです。

 

ちなみにちょっと間違えてる雑な図



基準についての名称

手指に関する基準について取り扱う。

 

方向に関して

 

正八面体基準空間?

正八面体の頂点のうち2つの頂点を通る9種類の直線を軸として考える座標空間。
軌道分析表記法で用いられる解釈。
方位軸,直交軸,斜交軸の3種類に分けられる。
<画像用意中…>

方位軸

軌道分析表記法ではe軸,w軸,s軸,n軸を用いて表現する。

直交軸

軌道分析表記法ではx軸,y軸,z軸を用いて表現する。

斜交軸

軌道分析表記法ではl軸,k軸を用いて表現する。

 

解剖学的正位

人体に関する方向の名称。x軸,y軸,z軸について用いられる。
もとは解剖学で用いられる表現、輸入者はモナチョ氏。

遠位(ploximal)/近位(distal)

解剖学的正位でx軸に関する方向。遠位がx軸正方向。

尺側(ulnar)/橈側(radial)

解剖学的正位でy軸に関する方向。尺側がy軸正方向。

掌側(palmar)/背側(dorsal)

解剖学的正位でz軸に関する方向。掌側がz軸正方向。

 

 

手指に関して

 

部位

指軸と指面に分けられる。

指軸

指の種類や状態。

軌道分析表記法では通常指,延長指,空指,折指の4種類に分けられる。

通常指

軌道分析表記法では1~5の5種類を用いて表現する。

延長指

軌道分析表記法では1',2',5'の3種類を用いて表現する。

空指

軌道分析表記法では0の1種類を用いて表現する。

折指

軌道分析表記法では1*~5*の5種類を用いて表現する。

 

指面

指の面の方向。

軌道分析表記法式
解剖学的正位を用いて、u(ulnar),r(radial),p(palmar),d(dorsal)の4種類で表現する。

Sunrise式
U(up),D(down),P(palm),B(back)の4種類で表現する。
発案者はSunrise氏(表記法案ver.1.00)

 

 

静止状態についての名称

ペン、手指、空間同士の関係が変化しない状態を取り扱う。

 

保持(手指とペンの位置関係)に関して

 

軸位(slot ?)

ペンに関係する指軸とその状態。

挟指

ペンが触れている指軸。尺側挟指、橈側挟指の区別がある。

内余指(挟余指)

挟指より内側にある指軸。掌側内余指、背側内余指の区別がある。

外余指

挟指より外側にある指軸。尺側外余指、橈側外余指の区別がある。

挟指数

挟指の数。0以上の整数が当てはまる。

零指

挟指数が0の状態。

単指(一指)

挟指数が1の状態。ペンの動きが弱めの制限を受ける

複指(二指,三指...)

挟指数が2以上の状態。ペンがかなり固定される。

内余指数

内余指の数。0以上3以下の整数が当てはまる。

 

方位

手指に対するペンの向き。軌道分析表記法では、正八面体基準空間で定められた9種類の軸のアルファベットの大文字を用いて表す。

 

偏長

ペンの掌側または背側への偏りの大きさ。

wiper-in(掌側偏)

掌側にペンが偏っている状態。

wiper-out(背側偏)

背側にペンが偏っている状態。

 

 

手位(空間と手指の位置関係)に関して

 

手角

空間に対する手指の角度。
軌道分析表記法では天,地,内,外の4種類に分類されると解釈する。

天(top)

掌側が上を向いた状態。

地(bottom)

掌側が下を向いた状態。

内(medial)

掌側が体の正中に近い方を向いた状態。

外(lateral)

掌側が体の正中に遠い方を向いた状態。

 

 

状態変化についての名称

ある静止状態からある静止状態への移行を取り扱う。

 

軸位に関して

 

位遷(fingerswitch,フィンガースイッチ,軸位移動)

軸位から軸位への移行。多くの場合、ペンが静止した状態でという条件がつく。
海外発祥。

 

 

偏長に関して

 

不滑移動

ペンが指に対して滑らないことによって自然に起きる、回転の前後での偏長の変化。
平面軌道では顕著に見られる。

ずらし

不滑移動とは異なり、意図的な偏長の操作。
以下の2種類に分類する。(実際においては区別の境界は曖昧。)

顕性ずらし

瞬間的な偏長の操作。普段よく文脈で使われる"ずらし"は顕性ずらしに該当する。

潜性ずらし

継続的でわずかずつな偏長の操作。安定感などに影響を与える。

 

 

手角に関して

 

手旋

ある手角からある手角への移行。
もとは航空機などで用いられる表現、輸入者はモナチョ氏。

ロール(rolling)

x軸に関しての手の回転。

ピッチ(pitching)

y軸に関しての手の回転。

ヨー(yawing)

z軸に関しての手の回転。

 

 

技の性質についての名称

連続的な動作のまとまりである技を取り扱う。

 

 

手指に着目した性質

 

Open(開)

単指状態が長くなるようなキャッチ/リリース時の運指。

Close(閉)

単指状態が短くなるようなキャッチ/リリース時の運指。

最適化

自然なキャッチ/リリースを行えるような技の流れを構築すること。

 

 

 

空間とペンに着目した性質

 

軌道形

ペンが回転するとき描く軌道の形。

その形によって平面軌道と円錐軌道の2種類に分けられる。

平面軌道(平面系)

同一平面内に収まるようなペンの軌道、またその軌道を持つ技。
その平面の傾きによってe傾軌道,w傾軌道,s傾軌道,n傾軌道の4種類に分けられる。

円錐軌道(円錐系)

双円錐形を描くようなペンの軌道、またその軌道を持つ技。

方位逆転/方位維持

軌道分析表記法での軌道形の解釈。
クアドラント系の軸位移動の前後で
方位を逆転する場合、その付近1回転分は平面軌道となる。
方位を維持する場合、その付近1回転分は円錐軌道となる。

筆端逆転/筆端維持

軌道分析表記法での軌道形の解釈。
クアドラント系のE/W方位を通過する前後で
ペンの端の掌側背側を逆転する場合、その付近1回転分は平面軌道となる。
ペンの端の掌側背側を維持する場合、その付近1回転分は円錐軌道となる。

 

傾斜表現

ペンの運動の際に生じる傾斜を表す表現。
発案者はSunrise氏(表記法案ver1.00)。

Tilt

ペンが部位に対して傾いて交わる。バクアラなどが該当する。

Cross

ペンが部位に対して垂直に交わる。ガンマンやパスなどが該当する。

 

 

 

技同士の関係についての名称

 

対称性に関して

 

対称変換群

技に対して以下の対称変換を組み合わせて行なうことで現れる技の集合。
ひとつの技について2^4=16通り存在することになるが、実際には重複が生じる。

空間的な対称変換
ミラード(mirrored,1面脳異動)

zx平面に関する空間的な対称変換。またそれにより現れる技に用いられる接頭辞。

インバース(inverse,2面脳異動)

xy平面に関する空間的な対称変換。またそれにより現れる技に用いられる接頭辞。

アンチポダル(antipodal,3面脳異動)

yz平面に関する空間的な対称変換。またそれにより現れる技に用いられる接頭辞。

時間的な対称変換
リバース(reverse)

時間的な対称変換。またそれにより現れる技に用いられる接頭辞。