あいものかきもの

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「ねじれ」考察 #1 (旧題:「捻り」考察)

 0.  まえがき&もくじ

こんにちは、AiMoです。出来上がった記事を見返してみると、案の定、怪文乱文駄文長文が綴られていましたので、耐性のない方は気をつけてください。まじで

(あと注釈がいっぱいついてますが、クリックすると一番後ろに飛ばされることがあるので注意してください。別に読まなくていいです。)

 

21/11/15

現在では、この記事の内容について多くの変更がなされています!

ねじれについての考察について知りたい場合は「ねじれ」考察 #2を読んでください。

 

もくじです。

 

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1.「捻り」は友達

さて今回は手の回転動作「捻り」について考えていきたいと思います。

 

用語解説

「捻り」

コンボ中で、手首を返す動作のこと。大まかに「起き→伏せ」と「伏せ→起き」の二種類が存在する。ソニック捻りの捻りではない。今回は主に”回転方向を変化させない”場合の捻りについて考察していく。*1

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これは起→伏の捻り

 

 

皆さんFSの中で「捻り」使ってますよね?でもこれ実は摩訶不思議なテクニックなんです。はじめに「(A) 起きパス>伏せパスリバ」という最も単純なコンボを考えてみましょう。

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一番単純な捻り(A)

例えば回転数について。ノーマルを1回転と考えると、

パスの回転数…1/2回転(半回転)

パスリバの回転数…1/2回転(半回転)

つまり「(A) 起きパス>伏せパスリバ」はこれらを足して1回転…でしょうか?

 

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1/2回転 × 4 = 2回転

いえ、2回転のようです。なぜのすけ?

 

 

いったん話を変えて「(B) 起きパス≫伏せパスリバ」について考えてみましょう。

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(B)

これはいわゆるジャパモとか言われるやつです。これは「捻り」特有の技で、今まで理論研究家を悩ませてきました。

さて回転数を数えてみましょう。

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1/2回転 × 2= 1回転

これは1回転ですね。先ほどの(A)と比較すると、1回転省略されているようです。「とりあえず省略していればジャパモ」という我々の共通認識はここからきていると思います。

 

さて、(A)における回転数の謎を解くためには、いつの間にか存在している「謎の1回転」について考える必要があります。

それでは本格的に「捻り」を詳しく見ていきましょう。ヒャッハー久しぶりの深淵だ!

 

 

2.「ジャパモ以外」の捻り

 

用語解説

「非ジャパモ捻り」

ジャパモではない技。単純に非ジャパモと呼ぶこともある(私が)。

  

「ハフチャ」

ハーフチャージ、すなわち半回転のフェイクトソニックのことを指す。この文章ではよく出てくる。 

 

 

 

ということでまずは非ジャパモ捻りを解析していくことにしましょう。(ジャパモは後で考えます。)

 

先ほども出てきましたが、まずは「(A) 起きパス>伏せパスリバ」に含まれる「謎の1回転」を考えていきたいと思います。

 

 

(A)についてもっと詳しく考えるため、1/2回転ずつ考えてみましょう。

近似的に(A)を以下の4つの技の組み合わせと考えられます。

 

 

1/4:パス

最初はパスそのものです。

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2/4:謎の捻り技「X」

見慣れている気はするけど実際何やっているかわかりませんね。よくわからないので「X」としましょう。こいつが今回のキーです。

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3/4:ハーフフェイクトソニックリバース

一見ややこしいですがハフチャです。

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4/4:パスリバ

最後はパスリバそのものです。

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なるほど。どうやら「X」がややこしそうですね。さらに分析していきましょう。

 

 

3.「X」よ、その姿をあらわせ

さらに詳しく考えましょう。ここからややこしすぎて解説力が霧散、細かな粒子に…。

正直、冗長な説明ばかりで読みにくいため、結論まで飛ばし読みしてください。ここの途中で力尽きたとしても責任は負いません。

 

今回、先日紹介させていただいた「図解表記法(Laku's Visual Notation)」を用いて説明していきます。よければ記事ご覧ください(宣伝)。

「図解表記法(Laku's Visual Notation)」考察 - あいものかきもの

 

A.  初めの動き

まず技の初めを考えます。今回の「X」はパスに自然につながる技です。ペン先の動きを追いかけています。

まずパスの後半は図のような軌道です。

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パスの後半(ハーフパス)

「X」はこの技から滑らかに繋がる必要があります。そのためには、「X」の最初の動きは以下のような軌道になっていると考えられます。

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「X」の初動

 

*2

 

B.  終わりの動き

初めの動きと同様に考えていきます。

まずハーフフェイクトソニックリバースの前半の軌道は以下のようになります。

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ハーフフェイクトソニリバの前半(クウォーターチャージリバ)

「X」はこの技へと滑らかに繋がる必要があります。そのため「X」の最後の動きは以下のような軌道になっていると考えられます。

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「X」の終動

 

C.  中間の動き

今までの情報だけでは少し物足りないので、中間の動きも考えておきましょう。まずペンの位置を表すには以下の点のようになります。もちろんこれは手の手前側にあるペン先の位置です。

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チャージ円の中心にペン先がある(黒点

 

D.  軌道の解析

今までの情報を全て重ねてその間を埋めてみましょう。 

 

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「X」の真の姿(理論上)

このような軌道になっていることが予想できます。

 

もうお気づきでしょう、これは「ハーフ8チャージ」です。8の字を描く特殊なチャージ、8チャージの半分です。

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ハーフ8チャージ


捻り以外で(つまり手を回転させないで)この技をするのはかなり難しいです。しかし、みなさんは非ジャパモ捻りをするとき、こんなことをやっていたんですね。

(なお、これは理論的に解析すると(つまり融通の効かない考え方をすると)こうなるというだけの話です。確かに8チャージだと扱うと理論上ではうまくいくんですが、実際にみなさんがやっている技はこんな綺麗な8チャージではなく、ほとんどワイプトチャージのような軌道であると考えられます。)

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ワイプトチャージ

 4.「何通りか」それが最も大事といっても過言

という風に捻りの「ハーフ8チャージ」という正体は白昼に晒されたので、捻りが何通りあるのかを数えるのは簡単ですね。

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ハーフ8チャージ(全4種)

以上、4通りです。

 

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ごめんなさい、飛ばしてください

ただ先ほどはパスとパスリバの捻りしか考えてきませんでした。果たして他の技の捻りでも同様の「X」が用いられているのでしょうか。

ソニック→「X」→シメソニリバ

 

シメパスリバ→「X」→ソニひねリバ

 

はいここまでは全て従来(?)の「X」と変わりありません。

 

軸移動を考えると少し複雑になります。

パス→「X」>ソニックリバ

 

少しジャパモっぽいこの技、この定義に従って言えばジャパモではなく普通の捻りなんです(もちろん「省略した技」が定義ならその限りではない)。今までの「X」がフェイクトソニックのようなもので軸移動はありませんでしたが、軸移動を考えることもできるんですね

軸移動しているこの技はアンチフェイクト8チャージと名付けましょうか…?こんな名前違和感ありすぎる助けて。

*3

 

このような感じで「X」は(アンチフェイクトを無視すれば)全て4種類のうちのどれかであることがわかります。

 

ーーーーーここまでGIF貼れてないエリアーーーーー

 

でもこれがジャパモでないなら、ジャパモとは一体なんなのでしょうか。次でその紹介が明かされます。カタルシスはありません。

 

 

5.「ジャパモ」を覗く時、「ジャ(ry

「X」が判明したので、ここからは簡単です…と言いたいですがそんなことなかったです。記事を書いている私も正直疲れてきましたが、ここまできたなら一緒に地獄へ道連れです。

 

さて今度はジャパモです。手始めにこんなジャパモを考えましょう。

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ジャパモのエッセンス「Y」

みなさんが一般的に思い浮かべるジャパモの一部です。結論まですっ飛ばしますが、これが諸悪の根源ジャパモのエッセンスというべきものです。名付けて「Y」としましょう。これも「X」と同じく1/2回転ですね。

*4

 

 

さっきと同様に初めの動きと最後の動きと中間地点を考えると、以下のようになります。すみません説明面倒なのですっ飛ばしました。

 

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「Y」の真の姿

ということで、「Y」はハーフパスハーフ「X」の組み合わせであるということがわかりました。結局「X」が関わってくるのは個人的に面白いと思います。

(正直この部分はガバ理論入ってます、お許しください。厳密に考えるとハーフパスからいきなりハーフ「X」に繋がると時空の歪みが発生していることになってしまいます。ここらへんの詳しい話は次回に持ち越しみたいな感じになると思います。)

 

 

ということでお待ちかね、最後のコーナーです。ジャパモが何通りあるか数えましょう。

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ジャパモの全貌(全16種)

 

以上16通りです。めちゃくちゃ多いです。新説シメトリカル概論の1面2面3面脳異動とリバース、計4種の変換要素が全て独立して、しかもその全てが人体構造的に不可能ではない、という半回転技は珍しいのではないでしょうか。まだまだ開拓しがいがありそうですね。

 

6.  あとがき(?)

これで今回の説明は終わりです。ここまで理解できた方はすごいです。もしいれば、私の内なる猗窩座が勧誘しに向かいます。「お前も(旋転理論の)鬼にならないか?」

理論的な考察に興味がある方は、実際にはそこまで多くないように見えます。そもそも理論などなくてもペンは回ります。しかも感覚というものは理論でカバーしきることができません。Lakuさんもおっしゃっていましたが、最後には手の感覚の上ので勝負になります。

じゃあなぜこんなことを考えているのかというと、単純に「ペン回しを考察するのが楽しい」からですね。もしこの記事を読んで、少しでもペン回しの「解析」に興味が湧いたら、私としてはとても嬉しいです。逆に興味を失わせてしまったら…ごめんなさい。

ではこの辺りで、さようなら。

 

 

 

 

 

 もう少しだけ書きます。本来掲載しようとしていた内容などです。

?.「メカニカル表記法案」による解析

理解不能エリア

ぶっ飛ばしていきます。暗号みたいな感じで読んでください。多分今まで出てきてない理論が出てきますが、説明面倒なのでいつか詳しく書きます。

 

まずはハーフ8チャージの表記です。

以前ソニックの記事で、チャージは回転軸が「s→w→n→e→s...」のように遷移していき、それをすべて書くわけにもいかないので、近似して表記するみたいなことを書きました。ただし今回の捻りでそんな曖昧なことをすると、旋転の邪悪に首を持っていかれます。

 

例えばハーフ8チャージを今までの曖昧な表記で書くと

[ 23|sw|23|en|23 ] <Nani?

いやswからenには飛ばないでしょ、みたいなことになります。そのためz軸に関する回転を導入して

[ 23|sw:z+|23|z+:en|23 ]

こんな感じで書くことにします。

[ 23/sw:z+:en/23 ]

こんなふうに書くこともできます。こちらの方が8チャージの場合適切です。

 

 

8チャージではスロットの移動がないので軸表記も省きます。今回だけサボらせてください。

ハーフ8チャージは全部で4種類あります。

[ /sw:z+:en/ ]

[ /ne:z-:ws/ ]

[ /se:z+:wn/ ]

[ /nw:z-:es/ ]

先ほども言った通り4種類です。順番は前述の画像と一致しているはず。一番最初の軌道(sw,ne,se,nw)を決定すると、それ以降が1つに定まるのでこんな感じになります。

 

 

新説シメトリカル概論の脳異動の1種類とリバース1種類、合計1種類の要素があり、もしこれらの重複がなければ2の4乗=16種類の技が存在すると考えられますね*5。「X」は2段階の重複があり、「Y」はすべて重複がないので、それぞれ4種類、16種類あるということになります。

 

「Y」の表記は、パスの半分と「X」の半分をくっつけます。

軸移動の方向(23→34 or 34→23)で2通り

パスと「X」の順番で2通り

で4倍に膨れ上がります。

 

[ |n+|:|z+:en|-1 ]

[ |s+|:|z-:ws|-1 ]

[ |n-|:|z+:wn|-1 ]

[ |s-|:|z-:es|-1 ]

 

[ |sw:z+|:|s-|+1 ]

[ |ne:z-|:|n-|+1 ]

[ |se:z+|:|s+|+1 ]

[ |nw:z-|:|n+|+1 ]

 

[ |n+|:|z+:en|+1 ]

[ |s+|:|z-:ws|+1 ]

[ |n-|:|z+:wn|+1 ]

[ |s-|:|z-:es|+1 ]

 

[ |sw:z+|:|s-|-1 ]

[ |ne:z-|:|n-|-1 ]

[ |se:z+|:|s+|-1 ]

[ |nw:z-|:|n+|-1 ]

 

これで16種類です。+1はスロットが指番号の大きい方に移動しているということを示します。例えば23→34のようになっている感じです。別に覚えなくていいです。

 

この中で

[ |ne:z-|:|n-|+1 ]

[ |nw:z-|:|n+|+1 ]

はAiMoパス(この名前使っていいもんかどうか悩ましいが)なので、不可能技とは言わないまでも結構難しいです。

 

なおFel2framさんがやっていた折指ジャパモは今回の捻りとは無関係なのでこの中には含まれていません。あ、私は勝手に名前つけちゃうタイプのねこです。よろしくおねがいします。折指って響きがかっこいいので許可なしで使っていきます。

 

 

てな感じで、もうこれに関しては自分でもどこから何を説明すればいいやらわかりませんので、この辺りで締めようと思います。

 

ちなみに私はジャパモの解析をしているときにはLV表記法が存在しなかったので、本当にここまで全部メカニカル表記法で解析してました。M表記法の創造主である私でさえ、ひーこらひーこらここまでたどり着いたので、みなさんに説明するときどうしたものかな…と思っていた矢先、LakuさんがLV表記法の図解を呟いていて「これだ!」となりましたね。これがなければどうなっていたことか。想像しただけで寒気が止まりません。

*1:あと手首を縦方向に返す捻りもありますが、今回は考えません。

*2:滑らかに繋がるというのは、少し曖昧な考え方ですが、回転方向や回転面が突然変化しないということです。この図においては、その点の前後の線が連続的で滑らかにつながっていると考えます。正直自分でもよくわからないガバガバ理論ですが、大体の雰囲気で考えてください。あとさらっと重要なこと言いますが、軸移動がない場合の話ですよコレ。…ペン回しどんだけ複雑なんだ。

*3:意味不明メモ:基本的にEW状態(ペンの向きが横向きの状態)を経由する場合、その瞬間に軸移動が可能です。なお「X」にはEW状態になる瞬間が2回あります。これがどういう意味なのかおわかりいただけるでしょうか…。

*4:意味不明メモ:「Y」には「X」とは異なる点が存在します。それは「ペン先の推移」です。「X」を含むソニック系全般の技(円錐系)は、最初に手の平側にあるペン先はそのまま手の平側のままです。しかし「Y」は最初に手の平側にあるペン先が手の甲側に回り込んでいく技です。これはパスやガンマン、バクアラなどの技(水平系)に見られる性質です。このためこの時点で「Y」には非ソニック系の技が含まれていると予測できます(なぜ注釈なのに、余計難しいこと書いてるんだろう)

*5:リバースを時間面脳異動として考えることもできるのかな?わからん。